あきれてモノが言えない、とはまさにこのことである。
日本経団連の奥田碩会長は11日記者会見し、橋梁(きょうりょう)談合事件の温床とされる中央省庁幹部の天下り受け入れ停止について「考えたが難しい。公務員は行くところがなくなり簡単にだめとは言えない」と述べ、検討するとしたこれまでの方針から、一転して会員企業への停止要請を見送ることを明らかにした。談合については「すぐにやめるのは難しい」との持論をあらためて強調した。
結局大企業は、官庁からの天下りを受け入れることで、公共事業の受注を通して会社の収益が潤うことに満足している、というかある程度頼っている、ということが、この発言にはよく現れている。しかも、談合について「すぐにやめられない」という発言は、大いに問題である。こういう発言がある以上、公正取引委員会には、もっと厳正に「談合」に対処していただきたいし、「自由競争」を標榜する欧米の方々は、徹底的に弾圧を加えていただきたい(ただし、原則論として「アメリカン・スタンダード」という名の「グローバル・スタンダード」導入には私は反対だが)。しかも、大企業側はおいしい汁を吸っておいて、そのウラで「官」と「談合」して、労働者側には増税、労働基準法改悪など、次々と厳しい仕打ちを仕掛けてきている。
この構図を変えられるのは、一般有権者の良識以外にあり得ない。郵政改革法案が成立する、しないに関わらず総選挙、という噂も飛び交う昨今。ほんとうに総選挙が行われるとしたら、「争点のない選挙」ではなく、改めて「政・官・業」癒着の構図を断ち切るための選挙にしたい、そんな「決意」を持たせるに充分な発言でもある。

